まもなく迎える定年。
「長年よく頑張った。これでやっとゆっくりできる」と安堵する一方で、「明日から毎日、何をして過ごせばいいんだろう」「会社という居場所を失ったら、自分は何者になるんだろう」と、ふとした瞬間に不安がよぎることはありませんか?
実際、定年を迎えた直後に「解放感はあったけれど、数か月後に急に張り合いを失った」という声は少なくありません。
平日の昼間、テレビをつけても心が動かず、気づけば一日が終わっている。
そんな日が続くと、「これが老後なのかな…」と気持ちが沈んでしまうこともあります。
しかし、人生100年時代と言われる今、60代は決して人生の終盤ではありません。
むしろ、仕事や子育てといった大きな役割から少し距離を置き、自分の人生を“自分の意思”で選び直せる、非常に貴重なタイミングです。
実際、周囲を見渡すと、還暦を過ぎても毎日を楽しそうに過ごしている人がいます。
朝から予定があり、人と会い、新しいことに挑戦し、表情がいきいきしている人たちです。
彼らは特別なお金持ちでも、特別な才能を持っているわけでもありません。
そこには、誰でも真似できる「共通した考え方と行動習慣」があるのです。
この記事では、その共通点をエピソードとともに丁寧に解説しながら、定年後の人生を「不安な時間」から「楽しみな時間」へと変えるヒントをお伝えします。
なぜ今、「定年=隠居」という常識が通用しないのか?
まず理解しておきたいのは、「定年=隠居」という考え方が生まれた背景です。
それは、平均寿命が今よりずっと短かった時代の価値観でした。
圧倒的に延びた「健康寿命」と人生の残り時間
昔の60歳と、今の60歳はまったく別物です。
かつては60代で体力が大きく落ち、仕事を続けるのが難しい人も多くいました。
しかし今は、ウォーキングや旅行を楽しみ、スマートフォンを使いこなし、70代でも元気に活動する人が珍しくありません。
ある男性は、定年後に「もう体は動かないだろう」と思っていましたが、実際には平日にゆっくり散歩を始めたことで体調が改善し、今では月に一度、電車で小旅行に出かけるのが楽しみになったそうです。
定年後も20年、30年という“元気に動ける時間”が残っている。
この事実をどう捉えるかで、還暦後の人生の景色は大きく変わります。
多様化する60代以降の生き方・働き方
現代では、定年後の生き方は一つではありません。
再雇用で週に数日働く人、地域のシルバー人材センターで無理のない仕事をする人、長年の経験を活かして個人で活動を始める人、ボランティアや趣味に時間を注ぐ人もいます。
共通しているのは、「現役時代と同じ働き方」に戻ろうとしていない点です。
自分の体力や気持ちに合った関わり方を選ぶことで、「社会とゆるやかにつながる」ことが可能になっています。
還暦後も毎日ワクワクしている人に共通する5つの特徴【思考と行動編】
ここからは、実際に還暦後もいきいきと過ごしている人たちに共通する特徴を、より具体的なエピソードを交えて紹介します。
特徴1:「過去の肩書き」に執着せず、素の自分を楽しんでいる
現役時代、役職や立場があった人ほど、定年後に戸惑いやすいものです。
「自分は何者なのか分からなくなった」と感じる人もいます。
一方、ワクワクしている人は、過去の肩書きを“大切な経験”として心にしまいつつも、それに縛られません。
地域の集まりや趣味の場では、対等な一人の人間として人と関わります。
「〇〇会社の部長だった」ではなく、「釣りが好きな〇〇さん」。
この切り替えができると、人間関係は驚くほど楽になります。
特徴2:小さな「初めて」を面白がり、変化を恐れない
ワクワクしている人は、新しいことに対して完璧を求めません。
たとえば、スマートフォンのアプリを使ってみて失敗しても、「まあ、これも勉強」と笑って済ませます。
ある女性は、定年後に初めてオンライン講座を受講しました。
最初は操作が分からず戸惑いましたが、「分からない自分も面白い」と感じられるようになり、今では新しい学びが生活のリズムになっています。
小さな「初めて」を重ねることが、日常にワクワクを生み出します。
特徴3:緩やかで新しい「社外のつながり」を持っている
会社を離れると、人間関係が一気に減ることがあります。
ワクワクしている人は、それを予測したうえで、新しいつながりを意識的に作っています。
趣味のサークル、地域の清掃活動、オンラインコミュニティなど、利害関係のない関係性は心を軽くしてくれます。
「今日は誰かと話せた」という実感が、孤独感を防ぐ大きな支えになります。
特徴4:健康維持を「義務」ではなく「楽しむための手段」にしている
「健康のために我慢する」という発想は長続きしません。
元気な60代は、「楽しむために体を整える」という視点を持っています。
旅行に行くために歩く、美味しい食事を楽しむために少し運動する。
目的があるからこそ、健康習慣も前向きに続けられるのです。
特徴5:「今日が一番若い日」という意識で今を生きている
ワクワクしている人は、先の心配よりも「今日」を大切にします。
「来年やろう」ではなく、「今月やってみよう」と考えます。
年齢を理由に諦めるより、「今ならまだできる」と考える姿勢が、行動を後押ししています。
ワクワクする第二の人生を始めるための小さな第一歩
「分かってはいるけれど、何から始めればいいのか分からない」
そんなときは、本当に小さな行動で構いません。
・やりたいことを紙に書き出す
・近所をいつもと違う道で歩いてみる
・触ったことのないアプリを一つ開いてみる
大切なのは、“完璧にやること”ではなく、“動いてみること”です。
動くことで、気持ちが少しずつ変わっていきます。
私の場合は、合同会社を設立しました。
定年後も何かしていないと老け込んでしまうと思っていた私は、友達と一緒に合同会社を作り、活動しています。
地元の情報を記事にしてブログを作って紹介したり、使ってよかった商品を紹介をしたりして、その紹介料を少しだけいただいて収益をあげています。
文章の構成や挿入する画像のデザインを作成したり、AIを活用したりすることで、色々と新しい情報も取り入れながら行うので頭には良い刺激となっています。
📝まとめ
定年は「隠居の始まり」ではありません。
それは、自分らしい人生を取り戻すためのスタートラインです。
還暦後もワクワクしている人たちに共通するのは、特別な才能や環境ではなく、
・過去に縛られない
・小さな変化を楽しむ
・人とゆるやかにつながる
・今を大切にする
という、日々の意識の持ち方でした。
今日が、これからの人生で一番若い日。
古い常識をそっと手放し、あなたのペースで、あなただけの第二の人生を楽しんでいきましょう。